HS闘技場ヒーロー解説、ウォーロック編

記事を書くにあたってプレイヤーの実力と記事の背景にある環境をしっかり明示しておいたほうが読み手の取捨選択がしやすくなるって言うのを昔聞いたので、自分の平均勝ち数と環境を最初に書くことにしました。
この記事の背景環境はLOE環境。
闘技場平均勝数は7後半から8程度です。12勝率は18%くらいだった気がします。

ウォーロック(ボーナス:闇の売人,ラファームの呪い)

2番目に強いクラスでLOE環境のアリーナでローグと同列に並ぶヒーローです。
特筆すべき相性はないかなと考えていたのですが、プリーストに対して圧倒的に有利、ハンター相手は不利です。両方とも数が少ないのとハンターはスタイルを理解してないと弱いヒーローなので、なんだかんだ普通に勝ったりしてあまり相性に気づきません。

ウォーロックの勝ち方は終盤のヒーローパワーによるリソース差の暴力です。盤面を取るためにどれだけリソースを叩き込んでも全てヒーローパワーと盤面取ったことで生じるアドバンテージで回収することが出来ます。
イメージとしては盤面を取って有利を拡大していく、他に比べると落ち着いたヒーローです。

ちなみにウォーロックが盤面を取られてしまうとフェイスに多くのダメージを受けることになり、結果ヒーロ-パワーが使えず、余ったマナでヒーローパワーを使える側vs使えない側という争いになってしまいます。
だから、盤面を取られることが死に直結します。
盤面を取るという言葉が抽象的ですが、相手の場だけにミニオンがいる状況を作らないということだと思ってもらえばわかりやすいと思います。トレードをし続けていればいつかはヒーローパワーの差で有利になっていきます。
ですから、基本的にウォーロックのプレイスタイルは場を失うリスク、ライフを失うリスクを避けてトレードを続けるということになります。

このようなトレード戦略を行えるのは闇の売人によってトレードに小回りの利いたり強かったりするカード(鬼軍曹,エルフの射手,凄まじき力,生の苦痛,魂の炎,イノシシその他色々)を回収できる部分が大きいと思います。
逆にTGTウォーロックがあまり強いとされてなかった理由は、ボーナスの付いたカードが弱く(調べたらわかるけどマジで弱い)、トレードを潤滑に行えなかったことが大きかったのかなと思います。なんだかんだBRMの時は最強ヒーローだったらしいですし。

トレードに重きを置く、盤面を取るという狙いはドラフト戦略にも影響を与えます。エルフの射手、生の苦痛のような軽くて1点を与えるトレードの補助に使うカードの評価が他のクラスより高く、また、盤面を取るために大量の1〜4マナ域をピックします。
重いカードをいっぱい取っても手札が減らなくてはヒーローパワーを有効活用できませんし、ウルダマンでスウィングを起こされたり、1枚の除去でターンパスになるのであまり取りません。
まあ、相手のAOEとの兼ね合いがあるのでそれなりには取らなければいけませんが取りすぎるのは良くないということです。前述のようなウルダマンのスウィングや除去のリスクがない隠れ身のトラ(日本語名失念)は良いカードですね。

前回書いたパラディンとの差についても触れておきます。ウォーロックパラディンに比べて安定しています。ゲーム中の事故という観点ならヒロパが場に出るパラディンの方が安定しているのですが、その部分での安定性ではありません。
パラディンはデッキが悪いと勝てないのに対してウォーロックはデッキが悪くても勝てるという、ピック段階での事故に対する安定性の話です。
これはヒーローパワーを土台にしているヒーローとカードパワーを土台にしているヒーローの差です。
また、パラディンはローグに対して弱すぎます。最近はローグの数も増えてきているのでこの点も大きな問題です。このあたりの理由から僕はパラディンウォーロックに劣ると思います。

パラディンというクラスは非常に強いデッキが出来上がるクラスなので、アリーナに慣れていなかったり自信が無い場合に手っ取り早く勝ちたいなら僕はローグやウォーロックよりパラディンをお勧めします。
しかし、アリーナをしっかりプレイしていく中でどのクラスが強いかという話になれば、やはりローグ、ウォーロックからそれなりに大きな差が空いてパラディンということになります。

最後に、ボーナスについて触れておきます。ラファームの呪いは使用に耐えないカードですが、闇の売人の存在はかなり大きいです。次のボーナスもTGTのように弱かったらウォーロックは沈んで、序盤の良いカードが含まれてたら上位に居座るのではないでしょうか。

ちなみにウォーロックのピックで分からないことがあればせじゅさんの点数表を参考にするといいと思います。まだエピックとレジェが工事中ですが、完成度の高い点数表です。(https://docs.google.com/spreadsheets/d/1yfqhdJPEL0Z132i4GK93QasrhOe-VjuWe1Dqxu5FqQQ/edit#gid=1403337505


追記:文章の流れ的に書けなかったのですが、トレードを放棄してリソースを全部攻めるのに利用する場合もあるのでややこしいです。この丁寧にトレードするプランと攻めるプランの切り替えは相手のそこまでのアクションとか相手のクラスやこっちのデッキの兼ね合いによるリスクリターンで決まってくるので一概にこの場合はこうする!と書けません。ただ、判断する際に攻めるプランが成功するかどうかで判断するのではなく、攻めるかトレードするかのどっちが勝率が高いかで判断しなければいけません。ここを間違うと大惨事が起こります。

このあたりの判断がとても難しいですが、それを考えるのが面白いクラスだと思います。

次はパラディンです